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 仕事に従事するときに、その仕事への適性を示すのが資格です。その資格がないと仕事に従事できないというものから、その人の能力を証明するための資格までさまざまです。そのために資格は仕事を決定してしまうこともあります。就職する際に求められるときもあります。資格の価値は、資格認定者が誰なのか、世の中にその資格が認められているかなど、信頼性で決まります。業務につく際に必要とされる資格、資格を持っていないとその名称が使用できないもの、資格所有者の能力を証明するものなど、資格は社会で活躍するために確実な力となります。資格取得のためのさまざまな養成機関があり、それらの機関を見極め上手に活用して取得してください。

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1. 国家資格

 国が法律に基づいて、省庁の名前で与える資格です。基本的には国が実施している国家試験に合格することによって取得できます。特に専門的な知識や技術を必要とするいくつかの業務について、その業務を行う人に国が取得を義務づけています。
 高いレベルの専門的な知識と技術が必要で、資格を所有した人にはそれなりの権威が与えられ、国家が認めた職業資格といえます。法律上、資格を所有しない人はその業務には就けませんので、保護する形になっています。
 また一方、高度な能力に推進するため、知識や技術、技能の能力の証明を検定する国家資格もあります。
 国家資格といっても実際的な運営、手続きは、財団等の半官半民の団体がおこなっている場合も多く見受けられます。

2. 公的資格
 国の省庁が認定する団体などが実施する試験などによって与えられる資格です。
 文部科学省が認定する技能検定は教育の一環として、教育関係で幅広く受験されており、大学入学試験に有利な取り扱いがあったり、授業の単位として認定されることもあるようです。
 マネージメント関係資格称号については、経済産業省の指導に基づいて社団法人全日本能率連盟において取りまとめています。厚生労働省によって審査基準が認定されている各種の技能審もあります。

3. 民間資格
 さまざまな団体が、国の法律や行政の規制を受けずに、独自の審査基準に基づいて与えている資格です。非常に多くの種類があり、レベルも各様で、社会的な評価はまちまちです。企業が世界的な規模で、その分野の権威ある資格を設けている場合もあります。
 新職種への対応が遅れがちな国家資格を補完する形で誕生した民間資格が、後で国家資格になったというケースも多々あります。反面、怪しげな資格を作って金儲けを企む「悪徳資格商法」(いわゆる「士(さむらい)商法」)も後を絶ちません。資格を認定・授与する団体が信用できるか、国家資格と紛らわしい名称を使っていないかがチェックポイントといえましょう。たいした努力も必要とせず、お金を払えば取得できるような資格は、その価値を疑ったほうがよいでしょう。
 資格というよりは、どれだけの能力を持っているかを判断できるように設けられた検定も数多くあります。

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1. 業務独占資格

 国家資格の中には、「資格がなければ、その業務をおこなうこと自体が禁止されているもの」もあります。生命にかかわる医療系、法律にかかわる法曹・税務系に多く見られます。美容師や理容師も業務独占資格です。
 ある業務を行う事業所に、監督する監督者、主任者、責任者として有資格者が必要と規定されている場合もあります。  当然ながら、業務独占資格は有資格者しか名のれませんので、次に述べるところの名称独占資格であるということもできます。

2. 名称独占資格
 介護福祉士、調理師のように、有資格者だけがその資格を名のることができるという性格の資格です。「業務独占資格」と異なり、業務そのものは資格がなくても行うことができます。

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1. 養成施設(養成校)卒業で自動取得コース

 国から指定された養成施設を卒業すれば、卒業と同時に国家試験を受験しなくても授与される資格です。資格によっては他に国家試験を受験して取得するルートもありますが、指定養成施設(養成校)で学ぶほうが確実です。

●専門学校(養成施設)卒業と同時に取得できる国家資格

関連分野 資格名 修業年限 統括者
工業 電気 第2電気工事士 1年以上 経済産業大臣
土木 測量士補 1年以上 国土交通大臣
衛生 調理 栄養士 2年以上 厚生労働大臣
調理師 1年以上
教育社会福祉 教育 保育士 2年以上 厚生労働大臣
幼稚園教諭2種 2年以上 文部科学大臣
小学校教諭2種 2年以上
中学校教諭2種(保健・音楽) 2年以上
養護教諭2種 2年以上
福祉 社会福祉主事任用資格
2年以上 厚生労働大臣


2. 養成施設(養成校)卒業+受験コース
 指定の養成施設を卒業すれば「資格試験の受験資格」が与えられ、試験に合格して資格が取得できるもの。受験資格を得るためには、まず養成施設(養成校)に入学するところからはじめなければなりません。

●専門学校(養成施設)卒業と同時に受験資格が取得できる国家資格

関連分野 資格名 修業年限 統括者
工業 電気 建築士(2級・木造) 2年以上 都道府県知事
機械 自動車整備士(3級) 1年 国土交通大臣
自動車整備士(2級) 2年以上
自動車整備士(1級) 4年以上
航空整備士(3級) 2年以上
危険物取扱者(甲種) 2年以上 都道府県知事
消防設備士(甲種) 2年以上 総務大臣
医療 医療 看護師 3年以上 厚生労働大臣
歯科衛生士 2年以上
歯科技工士 2年以上
診療放射線技師 3年以上
診療放射線技師 3年以上
臨床検査技師 3年以上
理学療法士 3年以上
作業療法士 3年以上
救急救命士 2年以上
視能訓練士 3年以上
保健師 6ヵ月以上
助産師 6ヵ月以上
あん摩マッサージ指圧師 3年以上
はり師 3年以上
きゅう師 3年以上
柔道整復師 3年以上
言語聴覚士 3年以上
衛生 調理 製菓衛生士 1年以上 厚生労働大臣
理美容 理容師 2年以上
美容師 2年以上
教育社会福祉 福祉 介護福祉士 2年以上

3. 養成施設(養成校)卒業+経験コース

 養成校を卒業した後、決められた期間実務経験を積むと資格が与えられるものです。同じ資格でも養成機関や卒業学科の違いにより、必要な実務経験の長さが異なる場合があります。

●専門学校(養成施設)卒業後一定の実務経験で取得できる国家資格

関連分野 資格名 修業年限 実務年数 統括者
工業 土木 測量士 1年以上 2年以上 国土交通大臣
電気 第3種電気主任者技術者 2年以上 2年以上 経済産業大臣
第2種電気主任者技術者 2年以上 5年以上

4. 養成校卒業+経験+受験コース

 養成校を卒業した後、決められた期間実務経験を積むと資格取得、あるいは受験資格が与えられるものです。同じ資格でも養成機関や卒業学科の違いにより、必要な実務経験の長さが異なる場合があります。

●専門学校(養成施設)+卒業後一定の実務経験の後に受験できる国家資格

関連分野 資格名 修業年限 実務年数 統括者
工業 土木 2級土木施工管理技士 1年以上 2年以上 国土交通大臣
2級管工事施工管理技士 2年以上 2年以上
2級建築施工管理技士 2年以上 2年以上
1級建築士 2年以上 乙種取得後2年以上
農業 造園 2級建築施工管理技士 2年 2年以上 国土交通大臣
衛生 調理 管理栄養士 2年以上 修業年限に より異なる 厚生労働大臣
教育 社会福祉 福祉 社会福祉士 2年以上 修業年限に より異なる 厚生労働大臣
精神保健福祉士 2年以上 修業年限に より異なる

5. 独学(学歴不問)+受験コース

 司法試験や公認会計士、情報処理技術者などのように、資格試験に合格すれば誰でも取得できるものです。特定の養成校の修了や卒業を受験資格とはしていません。学歴に関係なく、独学でも受験できます。しかし、実際には独学だけで試験を合格することはかなり困難が伴います。ノウハウと実績を持つ専門学校などの受験指導講座で学ぶことが有効です。
 ここに分類される資格も、資格がなければその業務をおこなうこと自体が禁止されている業務独占資格もあります。また、ある業務を行う事業所に監督する監督者、主任者、責任者が必要と規定されている資格もあります。多岐多数にわたっており、ここで紹介するのはその一部分です。業務独占資格は有資格者しか名のれませんので、名称独占資格です。
 さらに、資格が必要ない業務も数多くあります。これらの資格は能力検定という意味合いが多く、ある一定の能力を所有していることを保証するためのものといえます。国家、公的、民間と非常に多くあり、時代に合わせて増えつづけています。3級、2級、1級などとグレード分けしてある場合も多く、段階を追って取得していくことができるようになっている場合も多いようです。しかし、一般には2級程度以上の取得者が世の中で認められる資格となるようです。
 資格によっては、一定の学歴を持っていることにより、1次試験や実技試験が免除になる特典があります。

●学歴不問の国家資格等の業務独占資格(名称独占資格)

関連分野 資格名 統括者
工業 毒物劇物取扱責任者 厚生労働大臣
ガス溶接技能講習
低圧電気取扱業務特別教育
有機溶剤作業主任者技能講習
アーク溶接業務特別教育 (社)日本溶接協会
損害保険募集人 (社)日本損害保険協会
工事担任者 総務大臣
商業実務 公認会計士 財務大臣
税理士 税理士審査会会長
中小企業診断士 経済産業大臣
社会保険労務士 厚生労働大臣
司法書士 法務大臣
行政書士 総務大臣
弁理士 特許庁長官
通関士 総務大臣
国内・総合旅行業務取扱管理者 国土交通大臣
マンション管理士
不動産鑑定士
宅地建物取引士
土地家屋調査士 法務大臣
文化・教養 気象予報士 気象庁長官
司法試験(裁判官・検察官・弁護士) 法務大臣
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